命を守るのは中も外も《環境整備》
“つるはし”
かなずちを大きくし頭の先端が尖ったような形です。
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このつるはしで
氷割りを始めると
側にいた数十年前の石原裕次郎ばりの介護さんが、
『やめてください!』と悲鳴に似た声で叫んでいます。
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ご利用者の足もとを守り
面会に来られる家族を守り、
自分等の体を守るのも自分等であります。
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こんな楽しいことはスタッフ等に伝えなければもったいないことです。
生活相談員もヒールで登場ですが、
10分ほどでも体験が必要なのです。
これは環境整備でありますが、介護の学校では教えていただけることはないでしょう。
つまりは
雪国の常識であるのです。
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入社2年目の○君は、
期待にこたえようとしますが、
まるで白雪姫の小人がえっさほいさ♪と、つるはしをかついでいるようです。
大きくつるはしを背中から落とすのですが先端がぽんぽこと踊っています。
『ちがうよ、みてごらん』と、
狙いを定め命中するように軽く落とすと、
大きくヒビが入り楽しく割れていきます。
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ご利用者の通行の安全が確保され、
グループホームも
デイサービスも
高齢者住宅シンフォニーも
みんなが氷割の一日となりました。
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このような時間が貴重であり、
すべての丁寧な仕事に通じ尊厳を守ることになるのです。
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終了後、
年配の『石原裕次郎さんありがとうございます」と伝えると、
いえいえ『浅丘るり子さんありがとうございます』とジョークで大笑いし終了です。
楽しく仕事を行い
気温も高く暖かな一日でした。