わかってください!認知症の方は上手く表現ができません。
BPSD(行動障害)には原因があるのです。
認知症を患うと心の中は不安で一杯になることがあります。
認知症の人が納得しないまま無理やり行動を要求することは、私達が道路を歩いて見知らぬ人に手を引かれ知らないところへ連れて行かれるのと同じ事です。
私達も危険を感じた時は言葉で強く訴えたり叫んだり、知らない人に誘拐されたと思うと、手元にある杖を振り回し何とか自分を守ろうとします。
なぜ、そのような状況に至ったのか、介護者の言葉・目線の配り方・介護者自身のその日の心構えは出来ていたのか、等の日々の自己反省をする事がプロとしての自身を鍛えることとなります。
一方的な介護者の都合で更なる精神科受診を伝えた時には家族は再び混乱状態に陥ります。
介護者の一言が人生の最終章で出合った、その人を抹殺してしまうことを肝に銘じなければなりません。
しかし、私達介護者も神様でもありません。
いつも健全な心でいることは、相当の鍛錬をしなければなりません。
なぜ「自分は介護者を目指したんだろう」と自問自答し導き出された思いが「自身の理念」となり向かうべき方向の道標となることもあります。
認知症介護は、お金をかけずに「真の人間つくりの場を与えられた」と考えた時に、悶々とした心に少しだけ余裕が出てきます。
BPSDを完全になくす事から少なくすることに切り替えることも介護者の負担を軽くします。
私達は人生の修行途中であることを悟り自分の為の学習の機会を授けることも大事です。
学んだ知恵は今まで一つの考えのみであったものが、多数の視点から考える事ができます。
愚痴を言っても解決策は生まれません。愚痴を課題にして前に進むことの出来る友人をもちましょう。
そのような自分になることを目標に介護者として互いに努力をいたしましょう。