活性と安眠 (照度)

先日のレビー小体型認知症(DLB)研究会における

夜間不眠からの事例検討会があった。

なんか変だ!という家族や本人の訴えから受診をしても

レビーは、はっきりとした脳の萎縮がみられないことが多いことで、

安心から、より複雑にしてしまう危険がある。

 

真摯に取り組んでいる事業所からの事例提出であるが、

これは、どこの現場でも

在宅でも、

夜間不眠からの混乱や幻視が見えることで物にぶつかる等、

けがをする危険が大であり、

ぶつからないように物に毛布をかけたり、

居室内でいざって移動が多い方には

足のサポーターでは間に合わず、

タオルをズボンに縫い付ける等の対応など一人の支援が1対1で必要になる場面がある。

 

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効いていない薬はないか?

薬が変更になったら観察が重視で記録を取ることで

効果があるか、否かが現場でも理解できる。

これは、精神科医師からのアドバイスでもあり

現場が大変だというと、医師は薬を増すことになるが

薬に対する現場の声を正しく届けてほしいとも参加者にドバイスをいただいた。

薬剤師もプランには参加している場面も施設によりあるが、

専門の意見も聞きながら、

医師にはわかりやすく現場の声を届けることだと痛感する。

そのような不眠と認知症の人の対応に北大の認知症認定看護師さんや

参加者等から

『照度』について紹介された。

 

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日光に当たることの大事さが話題となり

以前、認知症介護指導者育成の研究発表時の

「満足する食事からの体と心の変化」と、

『光からの治療』についてどちらも自分なりに候補に上がり検討した課題でもあったが、

日光は、生活リズムを調整するホルモンが出るという。

 

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しかし、意見を出していただいた方から、

不眠の人の対象者から午後の日差しは強くかえって睡眠障害を起こしていたという。

正しいルクスの支援が必要。

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特にレビー小体型認知症の人

不眠・幻視・幻聴・睡眠時の異常言動・良い時と悪いときを繰り返す)の

 

夜間の睡眠を誘う

 

必要なルクス               ・2500ルクス以上

 

・晴れ窓辺     10時          ・4800ルクス

・曇りの冬の窓辺  10時          ・1500ルクス

・照明のついた部屋              ・400ルクス

 

と、必要なルクスから窓辺で過ごすことの意味が理解できる。

安易に『まぶしい』という声からすぐカーテンを引く理由にするのではなく

午前中の太陽から何を届けるのか、短めの説明と納得を届けることが必要だ。

 

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なんと手軽にスマホで照度計があるという。

若い人の知恵等入り混じった研究会はとても実りが多かった。

 

参考文献はレビー小体型認知症

池田書店 1980円(税込み)

 

 

 

 

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