認知症の中核症状と周辺症状の理解
今、日本においては認知症の進行を抑える薬はアリセプトのみであります。
介護者が忘れてはならないのが認知症の中核症状と周辺症状であります。
(記憶障害)
・ 新しいことを覚えられない
一番近い記憶から忘れやすくなる。
・ 以前のことを思い出せない。
認知症が進行すると昔の事も忘れてしまう。
(実行機能障害)
・段取りや計画が立てられない。
カレーライスのつくる順番がわからない。何を入れたらよいのかわからない。
(失効)
・服の着方や道具の使い方がわからない。
(失語)
・物や人の名前が出てこない
(失認)
・品物を見ても何だかわからない
この中核症状に適応するのがアリセプトと言う薬だと言われています。
事例から考えますと
物忘れがあるのが中核症状であります。
財布の置き忘れ方から本人は落ち着きがなくなり何度も自室へ入ったり出たり、
しまいには一番世話をしていただいている方に物をとったのではないかと疑いをかける場面となることがあります。これが周辺症状であります。
この周辺症状に効果を現すのが漢方の「抑肝散」であるといわれています。
抑肝散は子供の疳の虫の薬でもあります。
中核症状と周辺症状への対応の違いを知ると介護現場の人達も納得した理解から介護する事ができます。
まずはかかりつけ医のお医者様へどのような状態で困っているのか、
その前後に興奮することは無かったのか、夜の睡眠はとれているのか、
便秘は無かったのか、体の痛みは無いのか等、詳細にお届けすることが大事です。
診察の前に受付やナースにお届けする事で診察室へ入るときには半分以上、担当医は理解されております。
受付と同時に記録した用紙を届けることも重要な事であります。
そのようなアリセプトの疑問にお答えする研修が8月3日予定されております介護支援専門員と介護職員対象の研修であります。
場所:北見市北光地区住民センター
時間:18時30分
会員無料 会員以外1000円となります。
どうぞお気軽にお越し下さい。
参考文献 認知症介護研究研修センター実践者研修テキストより