お盆の心模様と潤いの時間
お盆は認知症高齢者にとって、ある人は嬉しく、ある人にとっては普段よりも寂しい気持ちにさせられる場面となります。
身寄りのない在宅高齢者の人や、家族があっても縁が薄いと思われる人、
入居されていても様々な理由によりホームの中だけでお盆を迎える人など、多種多様であります。
(射的や手作りスマートボールでお祭ムードで楽しんでいます。)
8月の原爆の慰霊祭ごろから戦争で亡くなったご主人や、お盆が近いことを永年の体に染みついた記憶から思い起こすことが出来てきます。
お盆入りの13日の昨日、ぜひと希望される皆様で観音さまを囲み下手なお経で盆の供養をさせていただきました。
お参りをしたいと集まった利用者さん達は、心から真剣に手を合わせ何度も何度もお参りをしていました。
人は生まれてから死に至るまで幾度となく神社や寺へ行くことが自然の営みの中にあり深く体の中に染みついているものがあります。
うまく言葉にならない心の中の重荷が手を合わすことで心の乱れが、すーっと穏やかになるように表情も安定します。
祈りは認知症の周辺症状を、そっとやわらかく包み込み副交感神経を優位に立たせることができるのかもしれません。
お盆の一日を「ここで良かった」と思えるサービスを提供しようとスタッフは汗だくで奮闘中です。
具足妙相尊 (ぐそくみょうそんそん)
偈答無尽意 (げとう むじんに)
汝聴観音行 (にょうちょうかんのんぎょう)
善応諸方所 (ぜんのうしょほうじょ)
弘誓深如海 (ぐぜいじんにょうかい)
歴劫不思議 (りゃっこうふしぎ)
侍多千億仏 (じたせんのくぶつ)
発大清浄願 (ほつだ しょうじょうがん)
良く聞くが良い 観音の行を
いつ どこでも みんなの役に立とうと
海よりも深い久遠の誓いのもとに
無数のほとけに侍(つか)えて
この清らかな願いをたてたのだ
観音経入門より引用