「大学」13.と個々の人生史から何を学ぶ・・・
所謂(いわゆる)其(そ)の意(こころばせ)を誠にすとは、自ら欺(あざむ)く母(な)きなり。
悪臭(あくしゅう)を悪(にく)むが如(ごと)く、好色(こうしょく)を好(この)むが如(ごと)し。
此(これ)を(こ)れ自謙(じけん)と謂(い)う。故(ゆえ)に君子(くんし)は、必ず其の燭(ひとり)を愼(つつし)むなり。
○ 八条目に「其の意を誠にす」というのは、自分が自分を欺かないことである。
それは丁度悪い臭いを嗅いだら本能的に鼻をすくめ、好きな良い色を見れば本能的に目を見開いて見ようとするようなものである。
これを自らあきたる「自謙」(謙は慊に通ず)というのである。そこで君子は必ず自ら自分で独りを慎むのである。
「大学」を素読するより引用
介護現場における体験から今までに縁のあった、ご利用者様は限りないほどいらっしゃる。
その全ての、ご利用者の人生には重みがあり、
私達が感単にその人を表面からみさせていただくには、
想像を絶するような深い人生だったのかと思わせていただく場面に遭遇することが多々ある。
そのご苦労された人生や、自分以外の人々へ人生を捧げてきた過去史を思うと、
日々尊い人生と向かわせていただいている私達には、そこにたくさんの教えが山ほどあると思われる。
戦争記念日から日本の歴史を知り、日本の歴史から個人の歴史を知ると、
そこにいる人々に一日でも、
ほんの数分でも今の環境の中で豊かな時間を過ごしていただきたいと・・親を含めて思わせていただける場面と転じることが出来る。
どのような場面でも、心のピントを合わすと見えないものが見えてくる。